仏教は、いつ始まったの?
紀元前5世紀頃(諸説あり)。
仏教は、誰が始めたの?
一般的には、「ブッダ」「シャカ」「お釈迦様」様々な敬称があるが、修行によって悟りを開いた本名「ゴータマ・シッダールタ」。
ちなみに、「ブッダ」は、「悟った人と言う意味」。「シャカ」「お釈迦様」は、釈迦族出身なので、釈迦(しゃか)と呼ばれる。
お釈迦様のいつの時代の人?生年月日は?
お釈迦様が生まれた年は、日本では紀元前463年説が日本では有力(各国で違いあり)。
誕生した日は、日本では4月8日とされており、「降誕会」という法要が開かれます。
また別名、「花祭り」ともいわれて、甘茶を子供の仏様の像にかけてお祝いする習慣があります。
上座部(南の方の仏教国)では、5月の満月とされる。
ちなみに、悟りを開いた日は、「成道会」12月8日。
亡くなられた日は、「涅槃会」2月15日。
お釈迦様の略歴
- ルンビニで釈迦族の王子として誕生
- 29歳 お城を飛び出し、出家
- 35歳 6年間の苦行の末、ブッダガヤにて悟りを開く。
- 80歳 クシナガラで、入滅(亡くなる)
仏教の聖地と言われる場所は、どこ?
インドで訪れた方がいい場所は?
大事な聖地が、4つ。(全世界共通)
・誕生した場所
ルンビニ(ネパール)
・悟りを開いた場所
ブッダガヤ
・初めて説法をした場所
サールナート
・亡くなられた場所
クシナガラ
インドを旅する中で余裕がある人は、是非巡ってみてください!
今のように移動手段が発達していない中、お釈迦様が徒歩で移動したと考えると、どれだけ強い想いを持ってお釈迦様が生前旅をしていたのかということを、肌で感じることができます。
お経って何?
お経は、お釈迦様の言葉(教え)をまとめたもの。
お釈迦様は、お経を作っておらず、悟りを開いたあと、出会った人たちに様々な声をかけて教えを説いていきました。
ある人には厳しい言葉。
ある人には優しい言葉
それぞれの状況や心情に合わせた言葉で、悟った教えを伝えていきました。
お釈迦様がなくなった後、大切な教えを残すためにお弟子さんたちが集まり、「私はこのように聞きました」といって、まとめたものが、今日読まれているお経の原型。
なので、お経を読む時、聞く時は、お釈迦様の言葉が自分自身に飛んできているようなイメージで聞くといいでしょう。
日本にはたくさんの宗派があるけど、どれが正しいの?
一番の宗派は?
お釈迦様は、多くの教えを多くの人々にときました。
なのでたくさんの教え=お経の本が存在します。
日本の各宗派は、どのお経を特に大切にするかによって違っています。
一人に対して教えた教えが元に、一つの宗派が出来上がっているようなイメージで見てください。
修行を頑張れる人の教えの宗派もあれば、勉強が得意な人用の宗派、忙しくて修行などが大変難しい人用の宗派。
厳密にそのように分かれているわけではないが、そのようなイメージで見てください。
人によって得て不得手があるように、仏教の教えも人に合う合わないがあります。
なので、どれが一番というわけではなく、自分に合っているかどうかだと思ってください。
仏教は、どんな教え?
仏教は、「抜苦与楽」の教えです。
苦しみを取り除き、楽を与える
お釈迦様が悟ったことは、「この世の道理・真理」。
私達の人生は、苦しみが多いですよね?
一点一点だけの楽しみはあっても、その後に虚無感などがあるはずです。
楽しみが苦しみに変わってしまうことも多々あります。
それだけでなく、様々な思い通りにならない苦しみがありますよね?
そのような人生を、どのように生きていけばいいのかと説いた教えです。
人間として生きていく上での道標!と思ってもいいです。
少し難しい仏教語でいうと、
「一切皆苦」この世は、苦しみで満ち溢れています。
人間として生きる上での苦しみは、「四苦八苦」の中にほぼ含まれています。
1.生苦(しょうく)
生まれる苦しみ
2.老苦(ろうく)
老いる苦しみ
3.病苦(びょうく)
病の苦しみ
4.死苦(しく)
死ぬ苦しみ
5.愛別離苦(あいべつりく)
好きな人や物と離れなければならない苦しみ
6.怨憎会苦(おんぞうえく)
嫌いな人と会わなければならない苦しみ
7.求不得苦(ぐふとっく)
求めるものが得られない苦しみ
8.五蘊盛苦(ごうんじょうく)
肉体があるからうける苦しみ
じゃあ、その苦しみの世界をどのように生きていけばいいのか?
苦しみを無くすためには、どうしたらいいのか?
そのためには、まずこの「三宝印」という言葉を知っておいてください。
諸行無常
この世の全ては、変化し続け、不変なものはない。
諸法無我
すべてのものは、つながりによって生じる。そのもの単体で存在するものはない。
涅槃寂静
すべての煩悩をなくした境地が、涅槃の境地であり、苦しみがない状態。
これは仏教のスタート地点とゴール地点を表しています。
まずは、世の中を正しく見る。
そして、それがどのような構造なのか知る。
最後に、どういう状態を目指すのかと説いてくれている。
じゃあ、真理はわかったけど、どうしたらいいの?
そこで、様々な教え(考え方や修行方法)が用意されています。
病院で、病気の人に合った薬を処方するように、仏教でもその人の苦しみにあった教え(考え方や修行方法)が用意されています。
なので、仏教はよく病院にも例えられます。
病院の先生が薬を処方するように、僧侶が病気に合った修行方法を処方する。
色々難しそうだけど、じゃあ仏教を一言でいうとどうなるの?
「七仏通戒偈」しちぶつつうかいげ
諸悪莫作(しょあくまくさ)
もろもろの悪を作すこと(なく)
衆善奉行(しゅぜんぶぎょう)
もろもろの善を行い
自浄其意(じじょうごい)
自らのこころをきよくす
是諸仏教(ぜしょぶっきょう)
是がもろもろの仏の教えなり
いいことをして、悪いことをしない!
そして、清らかな心を持つこと!
これが仏教の教えです。